空論の法則

電荷間に作用する言葉の相互作用

【似ッ非イ】Bボタンを連打しても進化は止まらない

少し前、そう、あれはまだ、マイナス金利によって預金が減るんじゃないかと、多くの人が勘違いしていた、のどかな日々を過ごしていた頃。

 

例の如く仕事で神経をすり減らし過ぎてつかれていた私は、町中を徘徊していた。ふらふらしていたら雑貨屋で面白い消しゴムを見かけた。

 

 

それはとても長い長い消しゴムで、片側の面は人間、反対の面は猿人にデザインされている。猿人から人類へとそれぞれの進化の過程に徐々に断面が変化するように作られている消しゴムだ。

 

一番端は最初期の猿人ということになるけど、モデルはサヘラントロプス・チャデンシスなのかな。まあ、それはどうでも良い。

 

説明を見ると、間違えを消して修正していくことで猿人から人類へと進化していくのだ、とある。ははあ、なるほど、と納得した。これは面白い。かど消し以来の消しゴム界のメガヒット商品になる風格がある。

 

しかし、まてよと思った。もしも、消しゴムを間違えて人間側から使ってしまったらどうなるか、人類は猿人への退化を余儀なくされることとなる。文明の利器は使い方を誤れば、大きな後退を強いられてしまうことになる。

 

また、よしんば猿人側から使ったとしても、最後まで使い切ってしまうと人間は体をすり減らして最後にはなくなってしまう。文明の利器を酷使してしまうと、最悪の場合人類は消えてなくなってしまうのかもしれない。

 

なんて啓示的な消しゴムなんだ。売り場の前でうーむと考え込んでしまった。

 

 

 

それって、完全に不審者なんじゃ……。

 

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